チェーンソーでは届かない領域へ。スラバーキットに組み替えて幅150cmの一枚板を製材しよう
「一枚板も取りたい」に応える、スラバーキットという選択肢
「製材するなら、一枚板もとりたい」
製材を経験されたことがある方なら、そう思う瞬間は意外と多いはずです。
建築材や角材を挽いていると、丸太の表情がそのまま出る一枚板に惹かれますし、テーブルやカウンター、看板材など「使い道が決まった板」を自分の手で用意できたら、木を活かす楽しさが一段上がります。
ただ現場では、いつも一枚板向きの丸太が出るわけではありません。
たまに、思いがけず太い丸太が出る。
曲がりや節があっても「これは一枚板にしたい」と感じる。
そんな“たまに出る太い材”を、外注や運搬に頼らず、その場で一枚板に製材できたら——。
ターボソーミルのスラバーキットは、まさにそんなあなたのための選択肢です。

このスラバーキットは、製材機に標準装備のブレードと組み替えて設置でき、最大150cmまでの製材幅に対応します。
さらに動力は製材機のガソリンエンジンをそのまま使うため、チェーンソーよりパワフルで、堅い木にも対応します。
一方で、ソーチェーンで切断するためメンテナンスは必要で、大量生産向きではありません。
だからこそ「少量を、必要なときに」一枚板を生産したい人に最適なオプション装備です。
1. 製材機の特性を活かした設計
スラバーキットは、ターボソーミルのオプション装備のひとつです。
新たにスラバー専用機を増やすというより、ターボソーミル製材機を“目的に合わせてアタッチメントを使い分ける”イメージに近いです。
組み替え作業は、普段使っている標準装備のブレード部分を外し、スラバーキットのソーチェーンとウィンチを取り付けるシンプルなもの。


エンジン部分はそのままで、ブレード部分を入れ替えます。
操作自体もシンプルで、ソーチェーンと繋がるロープをウィンチで巻き上げながら、少しずつスラブ製材していきます。
ウィンチの巻き上げに力は必要としないので、誰でも製材できます。

使用イメージとしては、角材や板材を挽く日と、一枚板を狙う日で、装備を付け替えて使い分ける方法が作業しやすいかと思います。
交換するのは主にブレード部分なので、機体を移動させる必要もなく、同じ現場で異なる作業を可能にします。
現場の土場や作業場で「今日はこれを一枚で取りたい」と判断した時に、同じ機体を核にして作業を進められるのが強みです。
2. 動力はそのまま。チェーンソーでは出せない“余裕”がある
スラバーキットの切削はソーチェーンで行います。
動力源はターボソーミルの13馬力ガソリンエンジン(M8-13Mの場合)をそのまま利用するため、チェーンソーよりパワフルで、どんな木材でも挽きたい時に対応できる余裕があります。
また、「この樹種は重いから一枚板は難しいかも…」という場面でも、ターボソーミル製材機の「架台がない」という特徴を活かし、重い丸太を地面に置いたまま製材を進めることができます。
ターボソーミルのスラバーキットがあれば、とっさの状況でも一枚板の選択肢を残すことができます。
さらに、一般的にチェーンソーの小型高回転エンジンに比べ、製材機のガソリンエンジンは連続運転を前提とした設計なので、耐久性の面でも安心感があります。
もちろん使い方や整備次第ではありますが、一枚板を挽くための心臓部としては頼もしいポイントです。

堅いと言われているサクラにも対応しています。
3. 最大150cmまでの一枚板を狙える
スラバーキットの魅力は「幅」です。
最大150cmまでの製材幅に対応するため、丸太の太さと取り方次第で、迫力のある一枚板を狙えます。
対応幅が広いと、使い道が一気に広がります。
ダイニングテーブルやカウンター天板はもちろん、施設のサイン材、ベンチ材、店舗什器、ワークテーブル、屋外のデッキ向けの板など、板そのものが主役になる用途につながっていきます。
木目や節、耳付きのラインまで含めて素材の物語を残せるのが、一枚板の面白さです。

4. 仕組みは「ソーチェーン切断」=刃の手入れは必須
注意点ももちろんあります。
スラバーキットはソーチェーンで切断するため、刃のメンテナンスは必須です。
チェーンソーと同様、目立てやチェーンの状態管理が作業品質と効率に直結します。
「たまにしか使わないからこそ、使う前後に点検する」くらいの気持ちだとハードルはそんなに高くなくなるかもしれません。
切れ味が落ちたまま無理して製材を続けると、切断面の仕上がりにも駆動部の負荷にも影響が出やすくなります。
裏を返せば、基本の手入れを押さえておけば、現場で一枚板を狙って取る道具として十分に応えてくれます。

5. 大量製材ではなく“必要な分だけ”のツール
スラバーキットは大量製材には向いていません。
毎日ひたすら一枚板を量産する用途なら、専用機や体制の検討をオススメします。
一方で、少量をたまに製材したい方にはとても向いています。
たとえば
- 製材は角材中心だが、良い丸太が出たときだけ一枚板にしたい
- 山から出た太い材を運ばず、その場で板にして価値を残したい
- 自分の手で“この木で作る”を完結させたい
こうしたニーズに対して、標準装備を付け替えるだけで対応幅150cmの領域に踏み込めるのは、大きな武器になります。

そんな時はスラバーキットの出番です!
まとめ
ターボソーミルのスラバーキットは、標準装備のブレードと組み替えて設置できるオプション装備です。
動力は製材機のガソリンエンジンをそのまま使用できるため、チェーンソーよりパワフルで堅い木にも対応しやすいメリットがあります。
そして最大150cmまでの製材幅が、一枚板という“主役の木材”を現場で生み出す可能性を広げてくれます。
その一方で、ソーチェーンを使用する以上、刃のメンテナンスは必須です。
また大量製材向きではなく、「少量を、必要なときに」挽くスタイルに適しています。
たまに出る太い丸太を、ただの扱いにくい材で終わらせない。
木の表情をそのまま暮らしに持ち込むために、スラバーキットはチェーンソーでは届かない領域への一歩を、力強くサポートしてくれます。

乾燥後、テーブル天板やキッチン腰板に加工しました。





